平成13年12月30日

[流れ星]

        第89回数学的な応募問題解答

          <解答募集期間:12月16日〜12月31日>

[奇数の積の和]

   

今、ここに、整式 f(x)=(1−x)(1−3x)(1−5x)・・・{1−(2n―1)x) がある。ここで、問題です。

問題1: この 整式 f(x)を展開したとき、x の係数を求めよ。

問題2: この 整式 f(x)を展開したとき、x2 の係数を求めよ。

問題3:n個の奇数1,3,5,・・・,2n―1から重複せずにr個取って作った積を、r個の選び方すべてにわたって加えたものを
     Pr とするとき、P+P+P+・・・+Pを求めよ。

NO1「(^o^)BossF」さんからの解答 12月16日 4時56分受信 更新12/30

問題1:

[解]  -Σ(k=1〜n)k=-n2 …[答]

問題2: [解] 

Σ(k=1〜n)(2k-1)Σ(i=1〜k-1)(2i-1)

=Σ(k=1〜n)(2k-1)(k-1)2 

=Σ(k=1〜n)(2k3-5k2+4k-1)

=…=(1/6)n(n-1)(3n2-n-1)…[答] (注:17日に最後の式を修正)

問題3:[解]

f(x)=1+Σ(k=1〜n)Pk(-x)k だから
Σ(k=1〜n)Pk
=f(-1)-1=2x4x6x…x(2n)-1=n!/2n-1…[答] (注:一部修正を17日に受信)

 

NO2「やぎ」さんからの解答 12月18日 4時17分受信 更新12/30

 第89回問題解答
問題1

xの係数を−a1とすると
(2k-1)=−2
答え 

問題 2


 

NO3「kashiwagi」さんからの解答 12月19日 8時12分受信 更新12/30

問1.

題意より 
f(x)=(1−x)(1−3x)(1−5x)・・・{1−(2n―1)x} ―――@
又、f(x)=a0+a1x+a+・・・+a ―――Aと置く
ここで、式@とAの両辺をxで微分し、xに0を代入する。
f’(x)=−(1−3x)(1−5x)・・・{1−(2n―1)x}
      −3(1−x)(1−5x)・・・{1−(2n―1)x}
      −5(1−x)(1−3x)・・・{1−(2n―1)x}
       ・・・
−(2n―1)(1−x)(1−3x)・・・{1−(2n―3)x}―――B
f’(x)=a1+2ax+・・・+nan−1―――C
するとBは−1−3−5―――――― −(2n−1)となる。

これは奇数2k−1のk=1〜nまでの和にマイナスをつけたものであるから−n
又、Aはa1となる。ところでxの係数はa1であるから、求めるものは−nとなる。
問2.

問1と全く同様に式BとCの両辺をxで微分し、xに0を代入する。即ち、2回微分を行い、係数を比較すると、aはn(n―1)(3n―n―1)/6となる。
問3.

同様に微分を繰り返し、問1や問2と同様な計算を行うと、Pn=(−1)となる。
即ち、−と+がひとつおきにあらわれる。即ち、
+P+P+・・・+P=−a1+a−a+・・・+(−1)―――D
これは式Aのxに−1を代入したものからa0=1を引いたである。
そこで@のxにも−1を代入すると、
2・4・6・8・・・2n=2n!
これらより+P+P+・・・+Pn!−1が求めるものである。

 

<水の流れ:コメント> kashiwagi」さんの解法に鋭い感覚を感じました。このような考えが、レオンハルト・オイラーが1748年に出版すた『無限解析序説』の中に多く見受けられる方法です。実に感心しました。機会を見て、このオイラー風の和の求め方を紹介したいです。

では、一部紹介します。1−x+x2−x+x−x+・・・=(1+x)−1を利用して、次の無限級数が不思議な値になります。

問1:1−1+1−1+1−1+・・・=1/2

問2:1−2+3−4+5−6+・・・=1/4

問3:1−2+3−4+5−6+・・・=0

問4:1−2+3−4+5−6+・・・=−1/8



NO4「浜田」さんからの解答 12月21日 10時38分受信 更新12/30

問題1:

  f(x)=(1−x)(1−3x)(1−5x)………{1−(2n−1)x}

 xの係数は,

  (−1)・1・1・………・1

   +1・(−3)・1・………・1

   +1・1・(−5)・1・………・1

   +………

   +1・1・1・………・{−(2n−1)}

 =−{1+3+5+………+(2n−1)}

 =−Σ(k=1〜n) (2k−1)

 =−{2・n(n+1)/2−n}

 =−n^2

問題2:

 x^2の係数は,

  (−1)(−3)+(−1)(−5)+(−1)(−7)+………………+(−1){−(2n−1)}

   +(−3)(−5)+(−3)(−7)+………………+(−3){−(2n−1)}

   +………………

   +{−(2n−3)}{−(2n−1)}

 =(2・1−1)Σ(k=2〜n) (2k−1)

   +(2・2−1)Σ(k=3〜n) (2k−1)

   +………

   +{2(n−1)−1}Σ(K=n〜n) (2k−1)

 =Σ(m=1〜n-1) (2m−1)Σ(k=m+1〜n) (2k−1)

 =Σ(m=1〜n-1) (2m−1){Σ(k=1〜n) (2k−1)−Σ(k=1〜m) (2k−1)}

 =Σ(m=1〜n-1) (2m−1)(n^2−m^2)

 =Σ(m=1〜n-1) (−2m^3+m^2+2mn^2−n^2)

 =−2・(n−1)^2n^2/4+(n−1)n(2n−1)/6+2・(n−1)n/2・n^2−n^2(n−1)

 =n(n−1){−3n(n−1)+(2n−1)+6n^2−6n}/6

 =n(n−1)(−3n^2+3n+2n−1+6n^2−6n)/6

 =n(n−1)(3n^2−n−1)/6

問題3:

 問題1,2と同様にx^rの係数が(−1)^rPrとなる.

  (1−x)(1−3x)(1−5x)………{1−(2n―1)x}

 =1−P1x+P2x^2+………+(−1)^nPnx^n

であるから,x=−1とすると,

  (1+1)(1+3)(1+5)………{1+(2n―1)}

 =1+P1+P2+………+Pn

  ∴P1+P2+P3+………+Pn

 =2・4・6・………・2n−1

 =2^n(1・2・3・………・n)−1

 =2^n・n!−1

  <自宅>  mizuryu@aqua.ocn.ne.jp